
文字禍
中島敦


弓矢 良弓良箭
飛衛弓術
人々「飛衛なら百歩先の柳葉も外さぬ」
紀昌「天下第一の名人になりたい」
紀昌「弟子にしてください」
飛衛弓術
この読切は全20ページ。続きは漫画ビューアで、スマートフォンでもそのまま読めます。
続きを無料で読むSTORY GUIDE
結末に触れない紹介です
弓の名人を志す紀昌は、師・飛衛から、瞬きせずに見ること、小さな物を大きく見ることを命じられます。厳しい修練を重ねて技を得た後も、さらに上の名人がいると知り、老いた甘蠅老師を訪ねます。究極の技とは、誰より正確に射ることなのか、それとも弓矢さえ必要としない境地なのか。上達の果てを描く寓話です。
原作は昭和前期の中島敦が古代中国や古代オリエントを借景に、人間の自意識と言葉を描いた短編です。歴史幻想の舞台を保ちつつ、心理の変化を表情と間で追えるよう再構成しています。中国の古典説話をもとに、昭和期の中島敦が技芸と名人の逆説を現代的な寓話へ再構成しました。
中島敦が1942年に発表した短編「名人伝」の漫画版です。古代中国・趙の都邯鄲の紀昌が、天下第一の弓の名人を目指して修行を重ね、やがて「弓を射ない名人」になるまでを描きます。
結末には触れていません
中国の古典『列子』に見える紀昌と飛衛の説話などをもとに、中島敦がユーモアと寓意を込めて書いた作品です。
弓矢を使わずに射る、という究極の境地です。技を極めることの意味を、逆説的に問いかける言葉です。
中島敦(1909〜1942年)です。
初出は「文庫」1942(昭和17)年12月号です。
著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。
読切の20ページで、約6分が目安です(1ページ18秒で計算)。登録不要で無料で読めます。
甘蠅老師のもとで修行して山を下りた紀昌は、二度と弓を手にせず、「至射は射ることなし」と語ります。晩年には弓という道具の名前も用途も忘れてしまい、それを知った人々は、名人は弓を忘れたと驚き、しばらくの間、画家は絵筆を隠し、楽人は楽器の弦を断ったといいます。
原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。