
雪渡り
宮沢賢治


彼は、杜や畑の間を、いつも笑って歩いていました。
子どもらは、それを見て笑いました。
この読切は全24ページ。続きは漫画ビューアで、スマートフォンでもそのまま読めます。
続きを無料で読むSTORY GUIDE
結末に触れない紹介です
自然の小さな変化に全身で喜びを表す虔十は、村の子どもたちから笑われ、感情を隠すように暮らしています。ある早春、家の裏の痩せた野原に七百本の杉苗を植えたいと、初めて家族に願います。硬い粘土では育たないと周囲に嘲られ、隣人の平二からも反対されますが、家族に支えられて苗を一本ずつ正確に並べます。思うように高くならない小さな杉林が、枝打ちをきっかけに思いがけない表情を見せ、虔十と村の子どもたちの関係を変えていく過程を、雨、風、土、木漏れ日、足音の感触で読む文学漫画です。
原作の執筆年・初出は添付の青空文庫カードに記載がないため断定していません。使用底本『新編風の又三郎』は新潮文庫・新潮社より1989年2月25日初版。物語は鉄道と工場の進出で農村が町へ変わる時間を描きます。本漫画は固有年代を決めず、明治末から大正期の岩手農村を思わせる衣服・農具・木造家屋と、後半の駅・工場で近代化を視覚化しています。
宮沢賢治の童話「虔十公園林」の漫画版です。村の子どもたちに笑われていた虔十が、家の裏の野原に七百本の杉苗を植え、その小さな林が長い時間をかけて村を変えていきます。
結末には触れていません
物語の最後に、この杉林に付けられる名前です。虔十が植えた林がどんな場所になっていくのかが、物語の軸になります。
周りから「足りない」と笑われた人の行いが、長い時間の中で本当の価値を持つことを描いた作品です。「ほんとうのかしこさ」とは何かが問いかけられます。
宮沢賢治(1896〜1933年)です。
著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。
読切の24ページで、約8分が目安です(1ページ18秒で計算)。登録不要で無料で読めます。
その秋、虔十はチブスで亡くなりますが、杉林には毎日子どもたちが集まります。二十年近くたって村に鉄道や工場ができても林だけは残り、故郷へ帰った博士の発案で「虔十公園林」と名付けられて保存されます。誰がかしこく誰がそうでないかは分からない、という言葉が作品の核心です。
原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。