
あばばばば
芥川龍之介


STORY GUIDE
結末に触れない紹介です
竹藪で侍の死体が見つかり、木樵り、旅法師、放免、老女、盗人多襄丸、侍の妻、そして死者が、それぞれ見聞きしたことを語ります。証言は細部で一致しながら、事件の核心では互いに食い違います。誰が嘘をつき、誰が自分を守るために記憶を変えているのか。ひとつの正解を示さず、語る行為そのものを問う証言劇です。
原作は大正期の芥川龍之介による短編です。古典や近代社会を素材に、人が自分を守るために作る理屈と感情の揺れを、簡潔で緊張感のある漫画表現へ置き換えています。平安期の説話を素材に、大正期の近代小説として複数視点と主観的真実を実験した短編です。
芥川龍之介の短編「藪の中」(1922年)の漫画版です。藪の中で見つかった侍の死体をめぐり、検非違使に呼ばれた人々と当事者三人が、互いに食い違う証言をします。黒澤明監督の映画『羅生門』の原作の一つとしても知られます。
結末には触れていません
この作品の題名から、関係者の言い分が食い違って真相が分からないことを「藪の中」と言うようになりました。
七人の証言や告白が順番に並べられ、地の文の説明はありません。読者は食い違う証言を比べて、自分で真相を考えることになります。
芥川龍之介(1892〜1927年)です。
初出は「新潮」 1922(大正11)年1月です。
著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。
読切の25ページで、約8分が目安です(1ページ18秒で計算)。登録不要で無料で読めます。
多襄丸は自分が決闘で殺したと言い、真砂は自分が夫を刺したと告白し、死んだ侍の霊は自ら小刀で命を絶ったと語ります。三人がそれぞれ誇りや罪を引き受ける形で異なる話をするため、真相は最後まで明かされません。
原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。