
桜の樹の下には 死体の花
梶井基次郎


あなたは、K君の溺死について思い悩んでいる。
過失か。自殺か。病をはかなんだのか。
私は驚いた。そして――K君は、とうとう月世界へ行った、と思った。
この読切は全20ページ。続きは漫画ビューアで、スマートフォンでもそのまま読めます。
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結末に触れない紹介です
一通の手紙で、療養地のN海岸で知り合ったK君の溺死を知った「私」は、満月の夜の奇妙な初対面を回想します。砂浜を進み、退き、自分の影を見つめていたK君は、影が人格を持つと魂が月光をさかのぼって昇るという感覚を語りました。事故、自殺、病、それとも影への陶酔だったのか。手紙の語りと月夜の記憶が交差し、現実と幻の境界を問いかける幻想短編です。
原作は梶井基次郎が同人誌「青空」1926(大正15)年10月号に発表した短編です。舞台は固有地名を伏せた療養地の「N海岸」。本漫画では原文の旅館、松影、漁船、地引網の轆轤、夜光虫を生かし、服装と室内は大正末期の海浜療養地を想定して視覚化しました。
梶井基次郎が1926年に同人誌「青空」へ発表した短編「Kの昇天」の漫画版です。療養地の海岸で知り合ったK君の溺死を知った「私」が、満月の夜の出会いを回想し、その死の意味を考えます。
結末には触れていません
K君が語った「影が人格を持つと、魂が月光をさかのぼって昇っていく」という感覚を指しています。溺死という出来事を、語り手はこの感覚と結びつけて考えます。
手紙の形で語られる幻想的な短編です。事故か自殺か病か、はっきりしない死を、月と影のイメージで描いています。
梶井基次郎(1901〜1932年)です。
初出は「青空」青空社 1926(大正15)年10月号です。
著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。
読切の20ページで、約6分が目安です(1ページ18秒で計算)。登録不要で無料で読めます。
語り手は、満月の夜にK君が短い影を追ううちに海へ歩み入り、魂は月へ昇り、肉体は波にさらわれたのではないかという仮説を語ります。それでも本当の死因は「なお霧の中にある」とされ、答えは読者に委ねられます。
原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。