
春は馬車に乗って
横光利一


自殺買いたし、委細面談。但し善良なる青年のものに限る。××町野々村
野々村……新二君か?
私の親しい友人である、青年画家の名だった。
この読切は全24ページ。続きは漫画ビューアで、スマートフォンでもそのまま読めます。
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結末に触れない紹介です
新聞の片隅に載った「自殺買いたし」という奇妙な広告。差出人が友人の画家・野々村新二だと気づいた「私」は、寒い朝、彼の家を訪ねます。野々村が語り始めたのは、画材も食べ物も失っていた修業時代、見知らぬ青年に助けられた夜のことでした。食事と宿を与えてくれた青年は、ある屋敷へ使いに行くだけで金を受け取れると告げます。その親切は何を意味するのか。教えられた挨拶を口にするほど深まる謎と、貧しさだけでは測れない人の苦しみを、画家の回想からたどる心理短編です。
初出は「探偵趣味」1927(昭和2)年5月号。原作の具体的な年や町名は明示されず、都市の新聞広告、郊外の鉄道、和洋混交の住まいが描かれます。漫画版は初出期を参考に昭和初期の日本の都市と郊外を視覚設定とし、実在の場所は特定していません。
橋本五郎が「探偵趣味」1927年5月号に発表した短編「自殺を買う話」の漫画版です。新聞に載った「自殺買いたし」という奇妙な広告から、画家の友人が語る過去の出来事をたどります。
結末には触れていません
物語の冒頭で新聞に載る奇妙な広告の文句です。なぜ友人がこんな広告を出したのかという謎が、野々村の回想によって少しずつ解かれていきます。
探偵雑誌に載った作品ですが、犯人探しよりも、貧しさだけでは測れない人の苦しみと孤独に焦点を当てた心理短編です。
橋本五郎(1903〜1948年)です。
初出は「探偵趣味」1927(昭和2)年5月号です。
著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。
読切の24ページで、約8分が目安です(1ページ18秒で計算)。登録不要で無料で読めます。
野々村が使いから戻ると、恩人の伴田は自ら命を絶っていました。遺書のおかげで勉強を続けられた野々村は、今度は自分にも同じような運命が訪れていると打ち明けます。語り手は言葉を失い、友の孤独を分かち合う人が現れることを祈りながら家を後にします。
原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。