
金の十字架の呪い
チェスタートン ギルバート・キース

原作: 秘密の庭 / 著者: チェスタートン ギルバート・キース / 翻訳: 直木 三十五
約10分・32ページ
門のない庭に、見知らぬ男の死体があった。パリの警視総監邸で起きた謎に、ブラウン神父が五つの疑問から向き合う。

パリ。警視総監ヴァランタンの邸宅。
高い塀に囲まれた庭には、外へ通じる門がない。
主人は十分ほど遅れます。どうぞお待ちください。
この読切は全32ページ。続きは漫画ビューアで、スマートフォンでもそのまま読めます。
続きを無料で読むSTORY GUIDE
結末に触れない紹介です
パリの警視総監ヴァランタンが開いた晩餐会。富豪、軍人、外交官の一家、医師、そしてブラウン神父が集う屋敷で、見知らぬ男の死体が発見される。庭は高い塀に囲まれ、外へ通じる門はなく、玄関には執事が控えていた。誰が、どこから入ったのか。客の姿が見えなくなり、軍刀の行方もわからない。人々の疑いが移り変わるなか、神父は庭の構造と、何気なく捨てられた小枝に目を向ける。月夜から朝へと移る閉ざされた庭を舞台に、確かなはずの証言と、見たものの意味を問い直す短編ミステリー。
原作は1911年刊の短編集 The Innocence of Father Brown に収録されたブラウン神父もの。本漫画は、1930年3月10日発行の平凡社『世界探偵小説全集 第九卷 ブラウン奇譚』に基づく直木三十五訳の青空文庫テキストを使用する。舞台は原文のパリ。高い塀、セイヌ河、夜会服や軍服を保ち、月光と朝の淡い色の変化で一夜の推理を描く。
高い塀に囲まれ、外への門がない庭で起きた事件。パリの警視総監の客たちが疑い合うなか、ブラウン神父は人々の言葉と小さな手がかりを確かめていきます。
結末には触れていません
庭は高く滑らかな塀に囲まれ、外へ出るには屋敷の中と見張りのいる玄関を通らなければなりません。人の出入りに強い制限があるため、庭で起きた出来事と証言が食い違って見えます。
誰が何を直接見たのか、どこからが推測なのかを分けてみてください。庭の小枝、軍刀、玄関や窓の位置も、会話と同じように手がかりになります。
この作品だけで物語は完結します。ブラウン神父の姿と淡い作画は公開済みの「見えざる人」を参考にしていますが、舞台や事件、神父以外の登場人物は今回の原文に合わせています。
チェスタートン ギルバート・キース(1874〜1936年)です。この漫画は直木 三十五による翻訳をもとにしています。
著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。
読切の32ページで、約10分が目安です(1ページ18秒で計算)。登録不要で無料で読めます。
人々は頭部と身体が同じ人物のものだと思い込みました。庭の身体はブレインのもので、ヴァランタンが処刑されたルイ・ベッケルの頭部を持ち込み、ブレインの頭部を塀の外へ捨てていた、と神父は説明します。見知らぬ男が全身で侵入し、ブレインが全身で逃げたという前提が崩れます。
一同が書斎へ向かうと、ヴァランタンはすでに亡くなっています。原文は机のそばの丸薬入りの小函と、冷たくなった身体を記して終わります。漫画も神父の勝利を強調せず、その沈黙を最後の場面にしています。
原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。