
桜桃
太宰治


STORY GUIDE
結末に触れない紹介です
語り手は、恋は偶然の「チャンス」で始まるという世間の説を、皮肉たっぷりに否定します。ところが話は、弘前高等学校時代の雪の夜へ移り、友人、芸者、寒雀をめぐる妙に忘れがたい出来事へ。恋を語る理屈と、実際の人間の臆病さは一致するのか。強がる言葉の隙間から若い日の羞恥がのぞく随筆漫画です。
原作は昭和期の太宰治による作品です。語り手が自分を飾りながら同時に傷つけていく独特の一人称を、表情、間、短い独白を中心にした漫画へ再構成しています。弘前高等学校時代の回想を含む恋愛随筆で、雪国の学生生活が語りの背景になります。
太宰治が1946年に発表した随筆風の短編「チャンス」の漫画版です。恋は偶然の「チャンス」で始まるという世間の説を否定する語り手が、弘前高等学校時代の雪の夜の思い出を語ります。
結末には触れていません
恋愛は「チャンス」ではなく「意志」によって成り立つものだ、という主張です。その理屈が、自分の若い日の思い出によって試されていきます。
太宰自身が学んだ旧制弘前高等学校時代の回想を含む作品です。雪国の学生生活が語りの背景になります。
太宰治(1909〜1948年)です。
初出は「芸術」1946(昭和21)年7月です。
著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。
読切の24ページで、約8分が目安です(1ページ18秒で計算)。登録不要で無料で読めます。
芸者と二人きりの宿の部屋という、いかにも恋の「チャンス」がそろった場面で、語り手はただ眠くて、恋愛の「レ」の字も起こりませんでした。この体験から語り手は、チャンスが重なっても意志がなければ恋は成立しないと結論づけ、人生すべてチャンスに乗じるのは下品なことだと締めくくります。
原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。