
風博士
坂口安吾


扉には、見覚えのある印があった。
戦死した旧友、神尾の蔵本に相違ない。
これは……?
スルッ
日本古代に於ける社会組織の研究
伊東乾著
神尾蔵書
魚紋書館 用箋
34 14 14
37 1 7
36 4 10
54 11 2
370 1 2
366 2 4
この読切は全24ページ。続きは漫画ビューアで、スマートフォンでもそのまま読めます。
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結末に触れない紹介です
戦後の神田で、矢島は偶然手にした古書から数字だけが並ぶ紙片を見つけます。それは空襲で失った家族と、かつて自分が抱いた疑いを呼び戻す「暗号」でした。紙片は誰が、何のために残したのか。現在の古書店と焼け跡の記憶を往復しながら、矢島は忘れたかった過去をもう一度読み直していきます。
原作は坂口安吾が近代から戦後の価値観の揺らぎを背景に書いた短編です。常識や美しさの裏側にある欲望、孤独、疑念を、原作の皮肉と幻想性を残して漫画化しています。本作では終戦直後の神田と空襲の記憶が、紙片の暗号を通して重なります。
坂口安吾が1948年に発表した短編「アンゴウ」の漫画版です。戦後の神田で、矢島は偶然手にした古書から数字だけが並ぶ紙片を見つけ、空襲で失った家族と、かつて抱いた疑いの記憶に向き合います。
結末には触れていません
数字がページ・行・文字の位置を示し、特定の本の文字を拾っていくと文章になる仕組みです。どの本が「鍵」なのかが謎を解く手掛かりになります。
推理小説の形を取りながら、戦争で失われた家族への思いを描いた作品です。現在の古書店と焼け跡の記憶が往復します。
坂口安吾(1906〜1955年)です。
初出は「サロン別冊 特選小説集・第二輯」1948(昭和23)年5月20日です。
著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。
読切の24ページで、約8分が目安です(1ページ18秒で計算)。登録不要で無料で読めます。
矢島は、暗号が友人・神尾の蔵書と妻タカ子に関わる秘密のやりとりではないかと疑っていました。しかし解いてみると、それは子どもたち、秋夫と和子が父の蔵書を使って遊んでいた暗号遊びの手紙でした。「イツモノ処ニイマス」という子どもたちの言葉に、矢島は一生分より多く泣き、なんといとしい暗号だろうと思うのでした。
原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。