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山椒大夫の表紙

山椒大夫

原作: 山椒大夫 / 著者: 森鴎外

第1話から無料で読む

約9分・30ページ(全7話)

父を捜す旅の途中で人買いに引き裂かれた母、安寿、厨子王。安寿の犠牲を胸に、厨子王は正道として母との再会を目指す。森鴎外の歴史文学を全7話で描く完結シリーズ。

2026-07-29連載・完結長編
第1話 引き裂かれた家族 2ページ
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もうじき、お宿に着きますよ

疲れたなんて、言わない。

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エピソード(全7話)

第1話 引き裂かれた家族

父・平正氏を捜す母、安寿、厨子王、姥竹は越後で宿を断られ、橋の下で野宿する。山岡大夫の親切を信じて舟に乗るが、人買いの取引によって母子は別々の舟へ引き裂かれる。

約9分・30ページ

第2話 山椒大夫の館

姥竹の入水と母の拘束を知らぬまま、安寿と厨子王は幾つもの港を売り歩かれ、丹後・由良で山椒大夫に買われる。本名を奪われ「垣衣」「萱草」と名づけられた姉弟は、潮汲みと柴刈りを命じられる。初日の労働で小萩たちの助けを受けるが、日暮れとともに三重の木戸が閉まり、二人は外の世界から切り離される。

約9分・28ページ

第3話 額の十文字

山椒大夫の館で別々の労働を課された安寿と厨子王は、二郎の取りなしで三の木戸の小屋に暮らし始める。逃亡を企てた二人へ三郎が烙印をちらつかせた夜、同じ夢の痛みから目覚めると、守本尊の地蔵の額には十文字の傷が刻まれていた。冬を越えた安寿は弟と同じ山仕事を願い、長い髪を切る決意を固める。

約9分・29ページ

第4話 安寿の決意

長い冬を越え、安寿と厨子王は初めて二人きりで山仕事へ向かう。安寿は中山国分寺の塔を示し、追手を避けて都へ逃れる道を弟に教える。守本尊を託し、泉の水を門出の酒として分け合った二人は、再会を約して別々の道を選ぶ。

約9分・30ページ

第5話 国分寺の夜

安寿の策で山椒大夫の館を逃れた厨子王は、中山国分寺で曇猛律師にかくまわれる。追っ手を退けた曇猛と都へ向かい、清水寺で関白・藤原師実に守本尊の由来と自身の身の上を認められ、新たな道を示される。

約9分・29ページ

第6話 厨子王から正道へ

厨子王は藤原師実の助力で丹後国守となり、正道と名乗る。人身売買を禁じる命を出し、山椒大夫の家で奉公人を解放。安寿を弔い、母を捜すため佐渡へ旅立つ。

約9分・27ページ

第7話 安寿恋しや

佐渡へ渡った正道は母の行方を尋ね歩くが、手がかりを得られない。旅の果て、粟畑で鳥を追う盲目の女の歌に「安寿」「厨子王」の名を聞き、自らの母と知る。守本尊を胸にその前へ駆け込み、失われた本名と親子の絆を取り戻す。

約8分・26ページ

STORY GUIDE

作品ガイド

結末に触れない紹介です

ネタバレなしの詳しいあらすじ

平安後期。陸奥から筑紫へ流された父・平正氏を捜す旅の途中、母、安寿、厨子王、姥竹は人買いの罠にかかり引き裂かれます。丹後の山椒大夫に買われた安寿と厨子王は本名を奪われ、過酷な労働を課されます。安寿は弟を逃がすため命を懸け、厨子王は守本尊を抱えて都へ到達。やがて正道として丹後国守となり、人身売買を禁じて奉公人を解放します。佐渡へ母を捜しに渡った正道は、粟畑で鳥を追う盲目の女の歌に安寿と厨子王の名を聞き、ついに母との再会を果たします。

時代背景

森鴎外が1915年に発表した歴史小説で、中世の説経節『さんせう太夫』を踏まえた作品です。本漫画では永保年間への言及に合わせて11世紀後半を基準とし、越後・丹後・佐渡・都をめぐる旅、衣食住、舟、寺院、身分制度を歴史資料に照らして描きます。

テーマ

家族の離散姉弟の絆人身売買と尊厳祈りと記憶身分と救済

注目点

  • 守本尊の地蔵と父の護り刀を、離散した家族を結ぶ視覚的な糸として描きます。
  • 親切な言葉と舟の距離が少しずつ罠へ変わる過程を、縦読みのコマ間で体感できます。
  • 安寿と厨子王の成長を、喪失を消さない人間ドラマとして全7話でたどります。

主な登場人物

森鴎外の歴史小説「山椒大夫」(1915年)を全7話で漫画化した連載です。父を捜す旅の途中で人買いにだまされ、丹後の山椒大夫に売られた姉・安寿と弟・厨子王の運命を描きます。

安寿
姉。丹後の山椒大夫のもとで弟とともに過酷な労働を強いられ、弟を逃がすために命を懸けます。
厨子王(正道)
弟。守本尊を抱いて都へ逃れ、のちに正道と名を改めて丹後の国守になります。
母
筑紫へ流された夫を捜して旅に出た母。人買いにより子どもたちと引き裂かれます。
山椒大夫
丹後の由良に屋敷を構える大富豪。買い取った奴婢を厳しく働かせています。
二郎・三郎
山椒大夫の息子たち。二郎は情けを見せ、三郎は冷酷にふるまいます。

『山椒大夫』のよくある疑問

結末には触れていません

もとになった話は?

中世の説経節「さんせう太夫」をもとに、鴎外が歴史小説として書き直した作品です。「安寿と厨子王」の名で昔話や映画としても広く知られています。

作品の時代は?

平安時代後期です。陸奥の役人だった父・平正氏が筑紫へ流され、家族がその行方を捜して旅に出るところから物語が始まります。

『山椒大夫』の作者は誰?

森鴎外(1862〜1922年)です。

『山椒大夫』はいつ発表された?

初出は「中央公論」1915(大正4)年1月です。

原文(全文)はどこで読める?

著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。

漫画は何分で読める?

全7話・199ページで、通して読むと約60分が目安です(1ページ18秒で計算)。1話ずつ区切って読めます。

結末・名場面の解説ネタバレを含みます。漫画を読み終えてから開くのがおすすめです

安寿と厨子王、母はどうなる?

安寿は弟を逃がしたあと、沼に身を投げて命を絶ちます。都に出た厨子王は正道として丹後の国守となり、人の売り買いを禁じて奴婢を解放します。佐渡へ渡った正道は、粟の畑で鳥を追いながら「安寿恋しや、厨子王恋しや」と歌う盲目の女に出会い、それが母だと気づいて再会を果たします。

作者・森鴎外について

1862〜1922年

石見国津和野(現・島根県)出身の小説家・翻訳家で、陸軍軍医総監も務めました。ドイツ留学の経験をもとにした初期作から、晩年の歴史小説まで幅広く書きました。

主な作品:舞姫、高瀬舟、山椒大夫、雁

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青空文庫・原作情報

原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。

確認済み
原作名
山椒大夫
著者名
森鴎外
底本
「日本の文学 3 森鴎外(二)」中央公論社
初出
「中央公論」1915(大正4)年1月
入力者
真先芳秋
校正者
野口英司
著作権・利用条件
森鴎外の没後70年を経過した青空文庫公開作品を対象とし、図書カードと底本情報を確認しています。
漫画化に使用した版
青空文庫版『山椒大夫』を全7話構成で漫画化するシリーズ。保存した原文は変更せず、台詞と内面独白のみ、意味・人物関係・時代背景・核となる原文表現を保つ方針で読みやすい現代日本語へ整えています。
AI生成・編集方針
原文の物語、人物関係、時代背景を尊重し、生成AIで全ページの作画・コマ割り・作中文字を一体生成しています。公開画像への後付け文字は使用していません。
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