
虔十公園林
宮沢賢治


STORY GUIDE
結末に触れない紹介です
東京の坂と崖にはさまれた小さな鮨屋「福ずし」。店の娘ともよは、鮨を巧みに味わいながら、どこか遠くを見る五十過ぎの常連・湊に惹かれてゆく。初夏のある日、二人は偶然町で出会い、焼けた病院跡の草むらで休むことになる。「鮨は本当に好きなの」と問われた湊は、食べることそのものに怯え、魚を口にできなかった一人の少年と、その母が始めた奇妙でやさしい「鮨屋ごっこ」を語り始める。味覚の記憶と母子の距離を、手、匂い、酸味、初夏の光でたどる人間ドラマ。
原作は岡本かの子が『文芸』1939(昭和14)年1月号に発表した短編です。本漫画の現在編は昭和戦前期の東京、湊の少年期は本文から遡る明治末〜大正初期を思わせる都市邸宅として視覚化し、病院の焼跡は本文どおり局地的な火災跡として描いています。
岡本かの子が1939年に発表した短編「鮨」の漫画版です。東京の小さな鮨屋「福ずし」の娘ともよが、どこか寂しげな常連客・湊から、食べることを怖がった少年と母の「鮨屋ごっこ」の思い出を聞きます。
結末には触れていません
歌人・小説家で、芸術家・岡本太郎の母としても知られます。晩年に「鮨」などの小説を次々と発表しました。
食べることに怯える少年のために、母が新しいまな板と包丁を用意し、目の前で鮨を握って食べさせた出来事です。味覚の記憶と母子の距離が、この場面に込められています。
岡本かの子(1889〜1939年)です。
初出は「文芸」1939(昭和14)年1月号です。
著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。
読切の31ページで、約10分が目安です(1ページ18秒で計算)。登録不要で無料で読めます。
話の中の少年は湊自身でした。年を取るにつれて母を思い出し、鮨までなつかしくなると彼は打ち明けます。その後、湊は福ずしに姿を見せなくなり、ともよは「鮨屋はどこにでもあるんだもの」と、どこかの鮨屋にいる先生を思います。
原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。