
雪渡り
宮沢賢治


STORY GUIDE
結末に触れない紹介です
町の活動写真館でセロを弾くゴーシュは、楽団でいちばん下手だと叱られ続け、十日後の音楽会を前に追い詰められていました。町外れの水車小屋で夜通し練習する彼のもとへ、三毛猫、かっこう、狸の子、野ねずみ親子が次々と現れ、それぞれ勝手な願いを持ちかけます。反発し、ときに怒りをぶつけながらも、奇妙な夜の応酬の中で、ゴーシュの耳と弓、そして他者へ向ける心は少しずつ変わっていきます。音の迫力と静かな余韻を交互に味わえる成長譚です。
原作は宮沢賢治の没後、1934(昭和9)年に発表されました。物語の町名・年代は明記されませんが、主人公は活動写真館の楽団員です。本漫画は無声映画に弁士と生演奏が付いた時代背景を踏まえ、大正末から昭和初期を思わせる架空の東北の町として視覚化しています。
宮沢賢治の童話「セロ弾きのゴーシュ」の漫画版です。町の楽団でいちばん下手だと叱られるセロ弾きのゴーシュが、夜ごと訪れる動物たちとのやりとりを通して、音楽と心を変えていきます。
結末には触れていません
チェロのことです。弓で弦をこすって低く豊かな音を出す弦楽器で、ゴーシュは楽団でこのパートを受け持っています。
三毛猫は曲を聴かせてほしいと言い、かっこうはドレミを習いたがり、狸の子は小太鼓を合わせ、野ねずみは子どもの病気を治してほしいと頼みます。
宮沢賢治(1896〜1933年)です。
初出は1934(昭和9)年、没後発表です。
著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。
読切の29ページで、約9分が目安です(1ページ18秒で計算)。登録不要で無料で読めます。
音楽会の本番は大成功し、アンコールでゴーシュが一人で「印度の虎狩」を弾かされます。見違えるほどの演奏に楽長も仲間も驚き、ゴーシュをほめます。家に帰ったゴーシュは、遠くの空を見ながら、かっこうに怒ったことを「すまなかった」と思うのでした。
原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。