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葉桜と魔笛の表紙

葉桜と魔笛

原作: 葉桜と魔笛 / 著者: 太宰治

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約9分・27ページ

余命を知らず病床にいる妹と、妹の青春を守ろうとする姉。緑のリボンの手紙と夕方六時の口笛が、姉妹の孤独をほどいていく一話完結の文学漫画です。

2026-07-12読切短編
全1話 葉桜と魔笛 2ページ
試し読み・2ページ

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三十五年前。父の赴任で、私たち三人は島根の城下町へ来ました。

住まいは、町外れのお寺の離れでした。

この読切は全27ページ。続きは漫画ビューアで、スマートフォンでもそのまま読めます。

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STORY GUIDE

作品ガイド

結末に触れない紹介です

ネタバレなしの詳しいあらすじ

葉桜の季節になるたび、ひとりの老婦人は三十五年前の妹を思い出します。明治末、島根の城下町。余命を知らされず病床にいる十八歳の妹と、家を守る二十歳の姉。姉は緑のリボンで結ばれた秘密の手紙を見つけ、妹の青春を守ろうと小さな芝居を始めます。けれど一通の手紙をきっかけに、姉妹がそれぞれ胸に隠した孤独がほどけていきます。葉桜の庭、遠い砲声、夕方六時の口笛が重なる、切実で不思議な姉妹の物語です。

時代背景

原作は太宰治が1939(昭和14)年6月号の『若草』に発表した短編です。物語の中心場面は日本海海戦が起きた1905(明治38)年5月、島根県の日本海沿いの城下町とされます。本漫画は明治末期の寺の離れ、着物、便箋、学校長の装いを基調にし、固有の町名は断定していません。

テーマ

姉妹愛青春と後悔嘘と救い信仰と疑い言葉の贈りもの

注目点

  • 緑のリボンの手紙が、恋の証拠から姉妹それぞれの孤独を映す小道具へ変わります。
  • 日本海海戦の砲声を姉の主観的な「地の底の太鼓」として描き、社会の大事件と家庭の悲しみを対照させます。
  • 長い書簡を三つの呼吸へ分け、現代的で読みやすい台詞にしながら「言葉を贈る」核心を残します。
  • 最後まで正体を決めきらない音の演出によって、信仰と現実的な推測が同時に残る余韻を大切にします。

主な登場人物

太宰治が1939年に発表した短編「葉桜と魔笛」の漫画版です。葉桜の季節になると思い出す、三十五年前の病床の妹と、秘密の手紙、夕方六時の口笛をめぐる姉の回想です。高校国語の教科書で読まれている作品です。

姉(私)
物語の語り手。三十五年前、二十歳のときに病床の妹を支え、家を守っていました。
妹
十八歳。腎臓結核で余命を知らされないまま病床にあり、緑のリボンで結んだ手紙の束を隠しています。
父
島根の城下町に赴任した中学校の校長。厳格で、口数の少ない人です。

『葉桜と魔笛』のよくある疑問

結末には触れていません

題名の「魔笛」とは?

物語の終わりに聞こえてくる口笛のことです。モーツァルトのオペラ『魔笛』にも重ねられ、不思議な救いの象徴になっています。

作品の舞台は?

明治末、日露戦争の頃の島根の城下町です。日本海海戦の遠い砲声が、姉妹の場面に重なって響きます。

『葉桜と魔笛』の作者は誰?

太宰治(1909〜1948年)です。

『葉桜と魔笛』はいつ発表された?

初出は『若草』1939(昭和14)年6月号です。

原文(全文)はどこで読める?

著作権の保護期間が満了した作品で、青空文庫で原文を無料で読めます。このページの「青空文庫・原作情報」から図書カードへ移動できます。漫画は原作をもとにした翻案のため、台詞や構成が原文と異なる部分があります。

漫画は何分で読める?

読切の27ページで、約9分が目安です(1ページ18秒で計算)。登録不要で無料で読めます。

結末・名場面の解説ネタバレを含みます。漫画を読み終えてから開くのがおすすめです

手紙と口笛の真相は?

妹の手紙の束は、実は寂しさから自分で自分宛てに書いていたものでした。姉が妹を慰めるために書いた偽の恋文に、「毎晩六時に口笛を吹く」と約束した通り、その夕方、葉桜の奥から口笛が聞こえます。妹は三日後に亡くなり、姉は口笛の主が父だったのかもしれないと思いながらも、神さまのお恵みだったと信じていたいと語ります。

作者・太宰治について

1909〜1948年

青森県金木村(現・五所川原市)出身の小説家。自己を見つめる独特の語り口で、明るいユーモアから深い苦悩まで描きました。戦後の「無頼派」を代表する作家の一人です。

主な作品:走れメロス、斜陽、人間失格、富嶽百景

太宰治の漫画をすべて見る(11作品)

青空文庫・原作情報

原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。

確認済み
原作名
葉桜と魔笛
著者名
太宰治
底本
「太宰治全集2」ちくま文庫、筑摩書房
底本の親本
「筑摩全集類聚版太宰治全集」筑摩書房
初出
『若草』1939(昭和14)年6月号
入力者
小林繁雄
校正者
浅原庸子
著作権・利用条件
青空文庫公開作品を対象とし、底本・親本・初出・入力・校正情報を記録しています。
漫画化に使用した版
添付された青空文庫版「葉桜と魔笛」と青空文庫図書カード No.42376を参照して単話漫画化。
AI生成・編集方針
原文の女性独白による回想、病床の姉妹、遠い砲声、緑のリボンの手紙、長い書簡、夕方六時の口笛を、27ページの縦型漫画へ再構成しました。台詞と独白は意味を保ちながら、現代の読者が読みやすい語順と短い呼吸へ改めています。
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