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STORY GUIDE
作品ガイド
結末に触れない紹介です
ネタバレなしの詳しいあらすじ
葉桜の季節になるたび、ひとりの老婦人は三十五年前の妹を思い出します。明治末、島根の城下町。余命を知らされず病床にいる十八歳の妹と、家を守る二十歳の姉。姉は緑のリボンで結ばれた秘密の手紙を見つけ、妹の青春を守ろうと小さな芝居を始めます。けれど一通の手紙をきっかけに、姉妹がそれぞれ胸に隠した孤独がほどけていきます。葉桜の庭、遠い砲声、夕方六時の口笛が重なる、切実で不思議な姉妹の物語です。
時代背景
原作は太宰治が1939(昭和14)年6月号の『若草』に発表した短編です。物語の中心場面は日本海海戦が起きた1905(明治38)年5月、島根県の日本海沿いの城下町とされます。本漫画は明治末期の寺の離れ、着物、便箋、学校長の装いを基調にし、固有の町名は断定していません。
注目点
- 緑のリボンの手紙が、恋の証拠から姉妹それぞれの孤独を映す小道具へ変わります。
- 日本海海戦の砲声を姉の主観的な「地の底の太鼓」として描き、社会の大事件と家庭の悲しみを対照させます。
- 長い書簡を三つの呼吸へ分け、現代的で読みやすい台詞にしながら「言葉を贈る」核心を残します。
- 最後まで正体を決めきらない音の演出によって、信仰と現実的な推測が同時に残る余韻を大切にします。
エピソード
青空文庫・原作情報
原文・底本・校正情報を作品ごとに記録します。
- 原作名
- 葉桜と魔笛
- 著者名
- 太宰治
- 底本
- 「太宰治全集2」ちくま文庫、筑摩書房
- 底本の親本
- 「筑摩全集類聚版太宰治全集」筑摩書房
- 初出
- 『若草』1939(昭和14)年6月号
- 入力者
- 小林繁雄
- 校正者
- 浅原庸子
- 著作権確認メモ
- 青空文庫公開作品を対象とし、底本・親本・初出・入力・校正情報を記録しています。
- 漫画化に使用した版
- 添付された青空文庫版「葉桜と魔笛」と青空文庫図書カード No.42376を参照して単話漫画化。
- AI生成・編集方針
- 原文の女性独白による回想、病床の姉妹、遠い砲声、緑のリボンの手紙、長い書簡、夕方六時の口笛を、27ページの縦型漫画へ再構成しました。台詞と独白は意味を保ちながら、現代の読者が読みやすい語順と短い呼吸へ改めています。